2006/10/12 日経産業新聞

なぜ四谷大塚を傘下に収めたのか。

「長年、四谷大塚は意中の企業だった。教育産業は、実績がなければどんな理念を打ち出しても受け入れられない。四谷大塚には積み上げた抜群のブランド力がある」
「ナガセは講義の映像を全国のフランチャイズ校などに配信、四谷大塚も教材や試験を提携塾に販売している。両社はいずれも教育コンテンツ(情報の内容)の開発が事業の主体で業態が似ている。従業員同士も共感し合えるはずだ」

買収交渉の経緯は。

「5月に金融機関を通じて当社から持ちかけた。四谷大塚の鈴木靖夫会長(当時社長)は65歳と高齢で、事業の継承相手を模索していた」

両社の融合をどう進めるのか。

四谷大塚には1?2年は現在の事業を継続してもらう。ナガセの事業にどう組み込むかは今後検討する。四谷大塚の授業の映像をナガセの衛星配信システムに乗せ、提携先の塾に配信することも考えられる」
四谷大塚の教室を首都圏で拡大するとともに地方展開も検討する。四谷大塚は開発した教材を提携塾に販売し、自らの教室展開は十五校にとどめてきた。ただ、国私立中学校の受験人気を考えると、15校という教室数は少ない。四谷大塚が開発した試験の地方開催も需要が見込める」

四谷大塚の教室展開を進めると、提携塾と競合するのでは。

四谷大塚がこれまで進めてきた手法をすべて踏襲する必要はない。新たな教室展開や新設する場所の選定は、事業性を適切に判断して決める。その結果、提携塾が教材の売買契約を打ち切っても仕方ない」

買収はナガセの財務を圧迫しないか。

「ナガセの2006年3月期の営業キャッシュフローは約32億円。58億円の買収資金は全額借入金で賄うが、キャッシュフローからみてリスクが高まるとは思えない。買収に伴うのれん代は約20億円で、5年間で償却する」

「小学生から社会人まで幅広い層を網羅する教育体制を整える。足りない分野は今後も買収などを活用して追加する。三年後には経常利益百億円(06年3月期は23億円)を目指す」


 

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